東京ヴィパッサナ-瞑想道場


手引き(第5改訂版)


ヴィパッサナーは、インドにおけるもっとも古い瞑想法の一つです。ながく人々から忘れられていましたが、2500年前にゴータマ・シッダルタ(仏陀)によって再発見されました。

一般に仏教においては、こころを鎮めるサマタ瞑想と、物事をあるがままに観察するヴィパッサナー瞑想とが双修されてきました。

「ヴィパッサナー(物事をあるがままに見る、の意)」は、自分を見つめることによる自己浄化の方法です。瞑想は、まず精神を集中するために自然な息を観察することから始めます。意識を鋭く研ぎ澄ませ、つぎに心と体に起こっている変化を観察していきます。

この自己観察をとおして、無常・無我という真理を体感することが自己浄化につながります。
この瞑想法は、すべての人が直面する問題への有効的で実践的な方法であり、人種、階級、宗教・宗派にかかわりなく、だれもが等しく役立てることができるものです。

精神の安寧、ストレスの軽減、集中力・忍耐力の強化、不眠の改善、身体健全、病気平癒、性格の改善、悪意・反意・憎悪の消滅、不仲の改善、アイデンティティーの確立、コンプレックスの克服、幸福感、満足感、精神・肉体の浄化、などの効果があります。

アジアの国々では、僧侶はもとより、一般の人々も日常的にヴィパッサナーを行い、瞑想から多くの恩恵を享受しています。
インドには、インド人のS.N.ゴエンカ氏によってミャンマー(ビルマ)のウ・バ・キン氏より伝えられ、全世界に広がりました。

日本では、日本ヴィパッサナー協会、高野山大学、テーラワーダ協会などにおいて学ぶことができます。

■日程
当道場では、日常生活をしながらでも瞑想修行ができるように考慮しました。

初験者は、道場に通い、まずは10回、のべ10日間の修行を完了することが目的です。日程は、連続していなくても構いません。 ただし、次回の講習まで自分で行を敢行してください。

既験者は、いつでも参加できます。

■十善戒(道徳律〈シーラ〉)
当道場内では、以下の十善戒が貫徹されます。
一、 不殺生(不殺生)故意に生き物を殺しません。
一、 不殺生(ふせっしょう) 故意に生き物を殺しません。
一、 不偸盗(ふちゅうとう) 与えられていないものを取りません。
一、 不邪淫(ふじゃいん) みだらな性的関係を持ちません。
一、 不妄語(ふもうご) 嘘をつきません。
一、 不綺語(ふきご) 無駄な噂話をしません。
一、 不悪口(ふあっく) 乱暴な言葉を使いません。
一、 不両舌(ふりょうぜつ) 他人を仲違いさせるような言葉を言いません。
一、 不慳貪(ふけんどん) 貪りや強欲を起こしません。
一、 不瞋恚(ふしんに) 怒りや憎悪の気持を持ちません。
一、 不邪見(ふじゃけん) (因果、業報、輪廻等を否定する)間違った見解を持ちません。

参照 ==十悪==
*殺生(vihiṃsā) 
*偸盗(theyya)
*邪淫(kāmamicchācāra)
*妄語(musāvāda)
*綺語(samphappalāpa)
*粗悪語(pisuṇāvācā)
*離間語(pharusāvācā)
*妄貪(abhijjhā)
*瞋恚(byāpāda)
*邪見(micchādiṭṭhi)

■内観(精神集中〈サマーディ〉)
道場内では、一切の私語は厳禁です。また、アイコンタクトやボディランゲージで、他者と通話することも禁じられます。
これは、内観(自己の内側を見つめる行)に努める互いの修行の妨げをしないためです。知人同士の参加でも実践してください。)

■資料(智慧〈パンニャー〉)
初心者コースでは、毎日の資料が配布されます。持ち帰り、各自で読み込んでください。

■受講費用 (布施〈ダーナ〉)
道場入口にて、受講料を徴収します。(1000円~)
これは、会場の使用料、運営費(交通費など諸経費)、指導者・協力者への謝礼とさせていただきます。

瞑想会は、全て参加者の布施によって運営されています。

受講終了にあたって、または終了後いつでも布施をすることができます。
受講者は、自分が受けた恩恵を他の人たちに分け与えるために、自分の能力と気持ちに応じて布施を行ってください。

■指導者に従うこと。
毎回の受講後に指導者との質疑応答の時間が設けられます。
瞑想法に関しての問題や疑問は、指導にあたる者に相談して解決してください。


※注意
この道場は、瞑想に励む僧侶との個人的な修行の場です。日本ヴィパッサナー協会の合宿、高野山大学講義、その他の講習に代わるものではありません。

願わくは、皆様が仏法の功徳を授かり、悟りへと導かれますように
その歩みの一歩一歩が幸多きものでありますように

生きとし生けるものが幸せでありますように


■プロフィール
静 慈彰(しずか じしょう)
高野山真言宗僧侶(権大僧都)。
2008年まで、高野山大学大学院密教学科博士課程在籍。

1978年、高野山清涼院生まれ。
2003-2006年、真言宗アメリカ海外布教師として、ロサンゼルス別院、シアトル仏教会勤務。「阿字観瞑想会」などを指導する。
2008年1月より、インド(チェンナイ)にて、ヴィパッサナーを受ける。(著作『サラスワティーに連れられて インドを旅する』春風社>http://shumpu.com/archives/2448
同4月、京都ダルマバーヌセンターにて、ヴィパッサナー瞑想フルコース修了。
同12月、「東京ヴィパッサナー瞑想道場」発起。
現在、新宿区神楽坂在住。

連絡先:shizuka_akio@yahoo.co.jp(E-mail)
090-7751-1003 / thecircularconstant3.14@docomo.ne.jp(ケータイ)

※瞑想会の日時、イベントなどのお知らせをご希望の方は、メールにてその旨ご連絡ください。


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